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パンツじゃないよパン・ティーユーって読むんだよ。 アニメよりの特に撮影の記事が多いブログです。
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ふしぎ星の☆ふたご姫GYU! 第50、51話
この2話はエフェクト的なことが繋ぎになっているので、いつもは美術さんや仕上げさんとも一緒に打ち合わせするのですが、今回は別に機会を設けて50話の演出大脊戸さんと51話の演出FKDさんとW田さんと自分とで打ち合わせしました。
一番のネックはドームの処理で、これは結構前からテストを出して何回か作り変えていました。
この打ち合わせでもテストムービーを持っていき若干の修正が入りましたがなんとか完成形が見えた感じでしたね。
他に問題となったエフェクトはブラッククリスタルキング(BCK)でブラック星に憑依してるときは気体、ロイヤルワンダー学園を乗っ取るときは液体、そしてスワンを吸収したときは完全体の固体、という差をつけることですね。
それと51話の多数のモーフィングカット。
モーフィングというのはある物体が別の物体に変形してるように見せる手法で、つまり最初の絵と最後の絵の間の経過の絵をコンピュータ上で作成し補完してくれるエフェクトです。
ようは作画じゃなくコンピュータで中割りすることです。
ちなみに作画である物体から別の物体に変形させることはメタモルフォーゼというみたいです。
モーフィングソフトElasticRealityを使おうかとも考えましたが時間がある限りAfterEffectsで完結させようと思いました。(大人の事情により)
打ち合わせが終わった後、まず思ったことは50話から最終話まではもう通撮カット(BGとセルを合成させてタイムシート通りにキーフレームを打ってアニメーションにする基本的なカット)は他の人たちや○久保さんにまかせてW田さんと自分はエフェクトカットだけに集中しないと間に合わないということですね。



まず50話の方ですが、BCKの処理は気体の処理をW田さんが、液体の処理を自分がやることになりました。
液体の処理に関しては今までにやったことのないやり方をしてみようと思い、セルの色の変え方も普通じゃ使わないpluginを使ってやりました。
ただ変に作りこんだせいでかなり構造が無茶苦茶な感じになってしまい、さらにレンダリングもそれに応じて時間がかかってしまいました。
そしてさらに大変だったのはBCKの瞳のオーラです。
あれは実は他の作品で北斗の拳みたいなオーラを作ってくれと頼まれて何度も実験して作り上げたやつで、結局その作品はオーラが作画で来てしまったのでお蔵入りしてしまったのですが、W田さんが「瞳のオーラでケンシロウオーラ使ってみたら?」と言われたので復活!
ただこのまま使うと本当にケンシロウオーラになってしまうのでアレンジして使うことにしました。
当初2コマ打ちとフルコマが混合した昔よくあった手法を使ってみようかと思いましたが、主張が強すぎるしセリフと合わないこともあって歪みの数値だけを頼りました。
そして一番厄介だったのがオーラの軌跡で、これは作画にあわせて軌跡を描いているので1カット1カットつけなおさないといけない状況になってしまいました。
50話はともかく51話はいくつもあるので間に合うかどうか心配でした。
ドームの処理は数が数なんでW田さんがまず乗せ方を決めたあと自分とW田さんとO久保さんで手分けしてやることにしました。

他に担当したカットは、みんなが実の中に入れられるところ、実がドームから出てくるところ、ファインレインがドームに入るところ、そしていつもどおり一人魔法などなどです。
あと羽が散るカットをやったのですが、「決めポーズ合わせでちょっと控えめで」と言われたのでそれを頭に入れて作業しました。
しかし前回書いたとおりこの決めポーズのカットは変身、魔法BANKの中で一番レンダリング時間がかかったカットだったので改良しなければなりませんでした。
が、この改良はうまくいったのですが、時間のかけすぎでテイク1アップのリミットになってしまったので、ブラック星から滴り落ちるBCKのカット一連が全てタイミング、つまりテイク0という全く処理のかかっていないこのままでは使えない映像を出さざるを得ませんでした。
その後はとにかくDB(ダビング)前には、テイク0をテイク1にすることだけを考えて作業しました。
結果的には問題なくうまくいったので安心しました。



51話の方は、常にドームの処理がかかっている状態だったので3人でやっていたらそれだけで時間になってしまう!ということでみんなにもやってもらうよう香盤表以外にもドーム処理用の説明書みたいなのを作成しました。
ちなみに香盤表や説明書はDTP時代の経験を生かしてイラレで作成しています。
みんながドーム処理をやってくれることによってかなり負担が軽くなりました。
ただテクスチャ自体のサイズが大きいものじゃないといけなかったので、レンダリングがとてつもなく時間がかかってしまいました。
それに加え自分の担当だった液体BCKも通常サイズのものならそんなに時間がかからなかったものの、大判サイズは作業もレンダリングもかなり使ってしまいました。
これじゃまずいと思い、W田さんがドーム内にいる時用としてドームテクスチャの軽い素材を1晩かけて作ってくれました。
これによりレンダリングの負荷が減り、なんとか通撮(ドーム内部含む)カットはスムーズに運ぶことに成功しました。

自分のやったカットをまとめると、ハッピーオーラが吸い取られるカット、BCK(液体時)、BCKの瞳のオーラ、ビビンがドームに入るカット、一人魔法、羽が散るカット、黒い球体からスワンが現れるカット、そして木がドームの中に入りトゲトゲにモーフィングするカットとソレイユベルがBCKに侵食されてトゲトゲにモーフィングするカットです。
BCKが液体から固体になる一連はW田さんがやってくれました。(もちろん祝福魔法も)
モーフィングとハッピーオーラ以外はほぼ1日でやったのでかなりしんどかったですね・・・・
まず羽が散るカットは前回で改良していたのですぐにできました。(後にえらいことが発覚しますが)
スワンの入っている黒い球体自体はW田さんがデザインしてくれましたが、球体からスワンが出てくるところだけちょっとピンっときたのでやらせてもらいました。
どうしてもただのF.O(フェードアウト:だんだんとなくなっていくこと)にしたくなくて、頭の中でプチプチと穴が出てきてそれが拡がりなくなっていくという絵をシュミレーションしてしまったのでこれはやらないと!って思ってW田さんに渡さないでやってしまいました。
ハッピーオーラはテイク1アップ時は、カリっとした玉を作ってしまってどう見てもハッピーに見えなかったのでリテイクに。(すみません)
そしてリテイク期間で改良して1つ1つの玉の中身が違う動きをさせて、さらにふんわり感を出してレンダリングしたらなんと10台それ用にマシンを動かしても3時間18分というとんでもない時間を要してしまいました。
チェック時、頼むからリテイクにならないでくれって願いましたw
BCKの液体と瞳のオーラ処理は、数が数だったので自分一人ではどうしようもできなくなり、Oさ田くんに手伝ってもらうことにしました。
ただ参考カットを見せるだけでは理解できないというか、瞳のオーラ自体はフィーリングで1カット1カット作っているので構造を1つ1つ教える必要がありましたが、それで数カットやってもらえて随分楽になりました。
Oさ田くんありがとう。
しかしながらやはりモーフィング一連がどうしても手がつけられなく、他にもいろいろなカットが結局間に合わなくてタイミング(テイク0)が結構な量になってしまいました。
しかもモーフィングがからむカットはどれもテイク1アップの2日後のDB(ダビング)にも間に合いませんでした。
そして始まったモーフィング泊まり。
ドームに侵食されて木がトゲトゲになるカットは試行錯誤の末、3段階に分けることに決めました。
入る前の木と入ってから木がトゲトゲにモーフィングするとことトゲトゲでレイヤーを3つに分けました。
というのはモーフィングの性質上、変形させる物体が全てドームに入らないと変形させられないからです。
他にも木がくっついて1つ1つに分けられてないものをどうにか変形させるように見せるための策として3分割にしました。
ちょっとマニアックすぎますね 汗 すみません。
木がトゲトゲになるカットに関しては夜までに完成したので、残りのソレイユベルがモーフィングするカットは最終話の香盤表が終わってからにしようと思い、香盤表制作を先に始めました。
なぜ香盤表を作り始めたかというと、もう次の日から最終話のカットが来てしまうからです。
しかしこれが仇となりました。
最終話の香盤表は前代未聞の4枚組になり、(これは時をかける少女以来ではないかと思います。)時刻を見てみたら日付が変わっているではありませんか!
さすがにまずいと思い、モーフィングに取り組みました。
モーフィングは点を決めてその点の動きを追って変形していきます。
朝10時過ぎにはなんとか完成しましたが、線でいうと合計180本以上、点でいうと1500個は軽く超えてしまいましたw
ただこのカット、自分で作った液体処理が前にのっかってあんまり目立ちませんでしたw
まあ見えにくいところも作りこむのも撮影マンとしては必要ですね。って変な理屈を言って逃れます。
とにかく間に合って良かったです。
しかし、なんとV編後にリテイクが!
それは羽が散るカット。
ファインとレインにパカがあることが明らかに!
あ~~~しまった~~気づいていたのに言うのを忘れてしまった。
_/ ̄|○ il||li
すみません。すみません。
とりあえずリテイクはなんとか終わらせ、危機は脱しました。
そしてそのまま最終話の作業が始まろうとしていた・・・・


50話、51話のスタッフの皆様本当におつかれさまでした!
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テーマ:日記 - ジャンル:アニメ・コミック

コメント
この記事へのコメント
なるほど・・・ぎりぎりまで作業してたのはそういうことか・・・
温泉物語中に制作のWクンからやっと終わりましたって連絡来たしw
そんときは、まだやってたのか!!と思ったけど・・・w
2007/04/02(月) 10:47:12 | URL | トシ #-[ 編集]
あり?良く見たら最終話の話じゃないや~w
2007/04/02(月) 10:48:58 | URL | トシ #-[ 編集]
ぜひケンシロウオーラそのまま盤の放送をwww
2007/04/02(月) 11:15:56 | URL | cow #-[ 編集]
どうもありがとう!
お疲れさんでした!






・・・
・・・・・・・
って、あれ気付いてたん!?


あれ、V編のオペレーターさんが気付くまで誰もわかんなかったんだよねww
2007/04/02(月) 16:00:28 | URL | FKD #-[ 編集]
>トシさん
最終話はもっと長い話になると思いますw

>cow_meどの
マジでw
元を作るのにだいたい3時間かかるけどねw

>FKDさん
実はあれ、翼が消えたあとも同セルで翼がくっついていたのでマスクセルを自分で作ったり翼を消したりしたんですよね。
そのときに翼の色が他のところの色と同じなことに気づき、さらに何かいろいろと問題があったのでなんとか形だけにはしとこうと思った記憶があります・・・
ただそのカットはテイク1後にBGリテイクとかを誰かがやってくれたのでそこでうやむやになってしまったのがいけなかったですね・・・
2007/04/02(月) 21:25:45 | URL | Q-pon #-[ 編集]
撮影の現場でいた時、『この素材揃えた責任者出て来い!!』ってよくプッツンしてましたが・・・・(^^;)

今はセル素材がデジタル化したのと、撮出しもしなくなってしまったので、セル素材の問題が撮影で顕在化するようになってしまったんだよね。
動検、仕検さんも、かなり短期間に素材チェックしなければならないTVアニメだと、どうしても抜けてしまうから、こういったリテイクは現状仕方ないかもしれませんね。(;^^)


ああ、カットのテイクによって撮影するオペレーターさんが変わってしまうのは、忙しい時とか仕方がないよ。
本当は、最終テイクまで担当したオペレーターさんがやるのが理想だけどw
2007/04/02(月) 23:33:19 | URL | FKD #-[ 編集]
 某制作進行さんに勧められたので、書きに来ましたw

 Q-Ponさん、並びに撮影班の皆様、本当にお疲れ様でした!
 まことに申し訳ないのですが、記事の99%はまったく意味が分かりませんでした・・・(笑)
 しかし、最終話をはじめ、ラスト3話ではCGの凄さが際立っていたと思います。
 作画の良さを盛り立てるどころか、逆に作画を食っちゃうぐらいの勢いで、本当に素晴らしかったですよ。
 10年位前は、アニメの中にCGが入ると浮くような感じだったのに、ついにここまで来たか・・・なんて、変な感傷にふけってしまいますw

 52話の記事も凄くなりそうですが、是非書いてくださいねw
 個人的には、ファインとレインの元におひさまの国から差し込んでくる、いく筋もの光が好きでした。
 比較的秒数が長い上にファインとレインの台詞がない、ふたごにしては珍しいカットでしたが、きちんと画が魅力的に見せられていたのは、まさしく、CGの力であったと思います

 いやぁ、良かったです!
2007/04/03(火) 01:10:59 | URL | aqua #hGtWESSk[ 編集]
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